疲れた。仕事が上手くいかない。失恋。なぜ思いが伝わらない。嫌な事ばかり。そんな時、海を見たくなる。考えただけで絵になるし映画のように美しい光景で憧れる。どうだろう、気分によって思い描く海のロケーションは変わってくる。
朝の犬の散布やジョギングのある風景。
昼の賑やかな砂浜の流木に腰掛けて本を読みながら時折間に打ちぎわで黄昏れる優雅な時。
夕暮れ時の、キラキラした水面が水平線に向かって、ゆっくりとオレンジに染まっていく静かな時間。
誰もいない月明かりで魔法にでもかけられたような気持ちにさせてしまう神秘的な時間。
断崖絶壁の荒波の中、聞こえてくるのは岩を叩く波と無数のカモメの鳴き声。
同じ海でも気分によってその人に寄り添ってくれるのが凄いところで、都会で暮らしていると、さしずめ近くの公園とか気晴らしのショッピング、後は一泊で温泉となる。
それで本当に晴れるのだろうか？とお金で魂をごまかす感な否めない。山の緑を感じながら肺が破裂するほど大きく深呼吸してみる。なんか気持ちがスッキリして清々しい。
なぜ山は『ヤッホー』なのに海は『バカやろ〜』なのだろうと思う。私は海に向かって『バカやろ〜！』など云わない。
今なお海には心身共に救われこれからもずっとかかわって暮らしていこう。